2005年02月18日
理想と現実 [ 迷走するメディア ]
朝日新聞社の採用情報ページに、 新聞記者シミュレーションゲームがある。新聞記者を疑似体験できるというのだが、これが現実とかなり違う。
まず警察署に行くと、警察官が交通事故の発生について教えてくれる。そこで2つの選択肢が示される。
・発表をみて、記事にする
・一度現場に足を運んでみる
そこで「発表をみて、記事にする」を選ぶと・・・
新聞記者ってもんはな、自分の目で見て、自分の肌で感じたことを書くんだよっ!!というデスクの声と思われるコメントが現れる。
その下に再び選択肢「一度現場に足を運んでみる」が現れる。事故現場でいろんな人たちの話を取材したあと、再び2つの選択肢が現れる。
・さらに調べてみる必要はありそうだが忙しいので警察発表をそのまま書く。
・周辺住民、ドライバーへの取材、過去の事故をさらに洗い出す!
そこで「警察発表をそのまま書く」を選ぶと・・・
「たぶん、そうなんだろう」という予測だけで記事にするような記者は朝日新聞には必要ない。もっと事実を調べるのだ!という、NHK番組改変問題を書いた某記者に聞かせてあげたいコメントが現れる。
こうやって徹底的に取材させてくれるデスクがいたら、記者稼業も楽しいだろう。
現実は違う。
「一度現場に足を運んでみる」を選ぶと・・・「誰も死んでない事故なんだろ?そんなのいらないから、写真付きの小ダネを拾ってきてくれ」
「周辺住民、ドライバーへの取材、過去の事故をさらに洗い出す!」を選ぶと・・・「何やってるんだ!早く支局に戻って、短信やお知らせ記事を書いて、警電をかけて、他紙に抜かれていないかネットでチェックしてくれ!」
「活字で社会を動かしていく」はずだったけど、そうした実感を味わうことがない仕事に忙殺されていく・・・
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